un pur..(cooking+cake-ing)

manthly class

Manthly Class | DECEMBER 2015

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Apfelstrudel |アプフェルシュトゥルーデル

1年でいちばん寒い2月。こんな季節は焼きたてのお菓子が心をあたためます。 今月のレッスンはアプフェルシュトゥルーデル、オーストリアのアップルパイです。小麦粉と湯とオイルこねてつくるシュトゥルーデルと呼ばれる生地をうすくのばし、フィリングを包んで焼きます。りんごとレーズンの組み合わせが一般的ですが、サワーチェリーやアプリコットなど季節ごとにフィリングを変えて楽しまれています。

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シュトゥルーデル生地は小麦粉と湯、オイルをよくこねて寝かせて作ります。その生地をキッチンクロスや布巾の上でうすくのばします。キッチンクロスの柄が透けるくらいとにかくうすく、うすく。オイルが入っているので破れずらく、綿棒でのばした後は手で引っ張って伸ばす人も。。。
フィリングはくし形にカットしたりんごに香ばしく炒ったパン粉、溶かしバターに砂糖とラム酒漬けレーズンをあえたもの、レモンの皮のすりおろし、レモン汁、シナモン。りんごは固く酸っぱめの品種が合います。パン粉はできればバケット乾燥させて細かく砕き、フライパンで炒るのがおすすめです。このパン粉が焼いている間に出るりんごの果汁を吸って美味しくフィリングをまとめます。
すべての材料を混ぜ合わせれたらフィリングの出来上がり。寝かす時間はお好みですが、私はあまり置かない方が好きです。焼き上がった時にりんごの歯ごたえと酸味が立つからです。カットするりんごの厚みによっても仕上がりが変わるので、こちらもお好みで。私は2mmくらいにしています。
シュトゥルーデル生地に溶かしバターを塗りパン粉を散らしフィリングをのせ、クロスを使って巻きます。そのまま天板に移し、さらに溶かしバターを塗って焼き上げます。シュトゥルーデル生地はバターも砂糖も入っていないので、しっかりと硬い歯触り。その中にりんごのフィリングがジュワーと、甘くスパイシーな香りが広がります。焼きたての食感のコントラストが美味しいお菓子、家庭でしか味わえない幸せです。冷めてしまった時は電子レンジで20秒ほどあたためてどうぞ。

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焼きたてのアプフェルシュトゥルーデルにアイスクリームや生クリームを添えるのも美味しいですが、おもてなしに手作りのアングレーズソースもおすすめです。
アングレーズソースは牛乳、砂糖、卵黄でつくるカスタードソースのことで、フランスでは「クレームアングレーズ(英国風のクリーム)」と呼ばれています。ヨーロッパでは昔からバターケーキや果物のクランブルにかけたりして家庭で食べられています。日本ですとデザートプレートに少しという品の良い感じで添えられていますが、フィンランドのご家庭でデザートにたっぷりと浸るほどかけていたにはびっくりしました。つくり方のポイントは火加減。すべての材料を合わせて小鍋でごく弱火にかけてゆっくりとかきまぜながら熱を加えます。カスタードクリームと違い小麦粉が入らず、卵黄だけでとろみをつけるので強火にするとスクランブルエッグのようになってしまいます。焼きたのアプフェルシュトゥルーデルに冷たいアングレーズソースを添えて、冬のデザートを楽しんではいかがでしょう。

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kokoset|ココセット

ココセットはカリッとした食感のココナッツクッキーです。
卵黄だけを使うアングレーズソースやカスタードクリームなどを作ると卵白がたくさん余ります。そんな時には卵白だけで手軽に作れるお菓子が重宝します。ココセットの材料は卵白、砂糖、ココナッツパウダーととてもシンプル。生地を寝かせる必要もないのであっという間に作れます。すぐに作らない時は、卵白をラップで1個分ずつ巾着のように包んで冷凍するのもおすすめ。必要な分だけ解凍して使えます。 パクッと頬張ると口の中にココナッツの香りが甘く広がる小さなクッキー。ラッピングして、ちょっとしたお礼などに差し上げたりしています。

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ココセットの作り方はとても簡単。鍋に材料を全て合わせ、中火でなめらかになるまで練ります。あとは天板に絞ってオーブンで15分焼けば出来上がり。その場で取り出しても良いですが、私はしっかりと乾燥させてカリッと仕上げるのが好みです。その場合は15分焼いたあと、オーブンの中でそのまま冷まします。余熱で中までしっかりと乾燥し、カリッとした食感になります。

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